今回ご紹介する『シンドラーのリスト』はスティーヴン・スピルバーグ監督の歴史作品です。(1993年公開)
オーストラリアのノンフィクション作家の「シンドラーの箱舟」を原作に、第二次世界大戦時のホロコーストで1,100人以上のユダヤ人を救ったオスカー・シンドラーの事実をS.スピルバーグ独自の解釈と演出を交えて製作されています。
第66回アカデミー賞では12部門でノミネートされ、映画業界では感動する映画作品ランキングの上位に名を連ね「傑出した傑作だ」と絶賛されました。
映画監督たちからも高い評価を得ていて、この作品を観たロマン・ボランスキーは「戦場のピアニスト」を作成し、スタンリー・キューブリックはホロコーストを舞台にした構想を諦めたそうです。
実はS.スピルバーグ本人もユダヤ系アメリカ人です。
[予告版動画はこちら]
https://youtu.be/puV5x4Z_DDU
『シンドラーのリスト』のあらすじ
ドイツ軍のポーランド侵攻が行われた後の1936年9月、ポーランドはドイツの占領下に置かれました。ヒトラー率いるナチス党の政策でユダヤ人の迫害が始まり、クラクフの街に住むユダヤ人たちは強制的にクラクフ・ゲットーへの移送され始めます。
そんな喧噪をよそに、ドイツ軍人の集まるパーティーに足を運ぶナチス党員であり実業家のオスカー・シンドラー。
事業で成功を収めていたとは言え、現地の軍人たちには全くの無名だったシンドラーですが、得意の洞察力と財力、人懐っこい性格を武器に一晩で軍人たちの心を掴んでしまいます。
軍用品の製造で更なる事業の成功を目論むシンドラーは、計理士経験のあるユダヤ人イザック・シュターンを雇い入れます。
法で禁止されている禁じ手を使い、人件費の安いユダヤ人を雇う事で事業は成功し巨万の富を得るシンドラー。イザックは仲間を救う為の裏工作を始め、命の危機を感じていたユダヤ人の間にシンドラーの工場に行けば救ってもらえると言う噂が広がります。
財産を没収され狭く粗悪なゲットーへ集められ、ユダヤ人の迫害は更なる勢いを増していく・・・
1943年3月13日司令官アーモン・ゲートの指揮のもと、遂にドイツ軍によるユダヤ人虐殺がはじまります。悠々自適の生活を送っているシンドラーでしたが、ある日その惨劇を目の当たりにし逃げ惑う一人の少女に目が奪われます。
時代背景とシリアスな作品を演出するためにモノクロの作品となっていますが、作品のカギになる箇所でカラーを有効に活用しています。さらに、原作には無いシーンや演出を盛り込んで作品の抑揚を付けて感動的な作品に仕上げています。
ラストのシーンは涙腺崩壊必至なので、それまでの痛ましいシーンを含め長時間ですが観続けて頂きたいです。
◆お勧めポイント
非道蛮行の陰で人としての葛藤を描いているコントラストがこの作品のポイントになっています。
ユダヤ人を憎みつつも美しい女性に惹かれ人としての良心に目覚めるアーモン、金儲けがきっかけでありながら財を投げ打って救済に奔走するシンドラーがその象徴です。
史実との相違が多く散見されますが、有名なテーマ曲をはじめエンターテインメント作品としてのクオリティはかなり高いのでお勧め度は満点です。
『シンドラーのリスト』の見逃し動画配信サービスは
『シンドラーのリスト』は2020年3月現在、以下の各動画配信サービスで配信されています。
動画配信サービス | 配信の有無 |
---|---|
U-NEXT | レンタル 500円+税 |
hulu | × |
Amazonプライム・ビデオ | × |
FODプレミアム | レンタル 500ポイント |
dTV | レンタル 440円〜 |
Netflix | × |
TELASA | レンタル 500円+税 |
YouTube | レンタル 300円~ |
Google Play | レンタル 300円~ |
※情報は2020年3月23日現在のものです。料金には消費税を含んでいます。
※レンタルとは、月会費とは別にそれを観る時に別途課金されるもので、各サービスにより2日間~7日間程度の視聴期間が設定されています。
主な登場人物と作品概要
主な登場人物
- オスカー・シンドラー(リーアム・ニーソン 吹替:堀勝之祐)
ドイツ人実業家にしてナチス党員。彼が経営する工場で働くユダヤ人たちに収容所送りの危機が迫る中、彼らを救おうと決意する。 - イザック・シュターン(ベン・キングズレー 吹替:上田敏也)
有能なユダヤ人会計士。シンドラーの工場の経営を会計面で支える。 - アーモン・ゲート(レイフ・ファインズ 吹替:田中秀幸)
ナチス親衛隊の将校。クラクフ・プワシュフ強制収容所の所長として赴任する。 - エミリエ・シンドラー(キャロライン・グッドール 吹替:弘中くみ子)
オスカー・シンドラーの妻。夫とともに1,200人のユダヤ人の命を救う。 - ポルデク・ペファーベルグ(ジョナサン・セガール(梅津秀行)
シンドラーに命を救われるユダヤ人。
作品概要
- アメリカ映画
- 【監督】スティーヴン・スピルバーグ
- 【脚本】スティーヴン・ザイリアン
- 【原作】トーマス・キニーリー『シンドラーの箱船』(原題 Schindler’s Ark)
※米国改題『シンドラーのリスト』Schindler’s List - 【製作】スティーヴン・スピルバーグ、ジェラルド・モーレン ほか
- 【製作総指揮】キャスリーン・ケネディ
- 【音楽】ジョン・ウィリアムズ
- 【製作会社】アンブリン・エンターテインメント
- 【配給】(米)ユニバーサル・ピクチャーズ、(日本)UIP
- 【公開】(米)1993年12月15日(日本)1994年2月26日、ほか
- 【上映時間】195分
- 【言語】英語、一部ドイツ語
『シンドラーのリスト』の口コミ
この映画についての口コミを拾ってみました。
「シンドラーのリスト」視聴完了
初視聴だったが良かった
敢えてモノクロにすることで戦時中の生活感や雰囲気の説得力が増すし、赤い服の少女の演出も秀逸
ただ一方的にナチスに迫害されるユダヤ人の構図があるだけなので、そこはバーホーベンっぽくユダヤの外道なレジスタンスの活動とかも観たかった pic.twitter.com/DLyVQSvfzn— フーテン”ファッキン”スペシャル (@kurenoimo) March 24, 2020
amazon primeで「シンドラーのリスト」
前から観たかったけど重そうで勇気出なかった作品。観てよかった。
シンドラーの度胸と立ち回りうまさで人々を救っていくんだけれど初めから善人じゃないのがいい。
それであれだけの事をしたのにもっと救えたのにと思う優しさに涙。#2020映画— 慈雨 (@XBWSmga9z8lDjii) March 23, 2020