「怪物は実在するのか?」というキャッチフレーズで語れる、2016年に製作された『白鯨との闘い』は実話を元にした映画。
30メートルのモビーディック(白鯨)を相手に捕鯨船に乗る船員たちが闘い、過酷な状況に立ち向かうストーリーはハラハラさせられること間違いなし!
船出から捕鯨の様子が詳細に描かれていたり、クリス・ヘムズワースとトム・ホランドの共演にも注目ですよ。それではあらすじ、見どころや感想結末を紹介しましょう。
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前半のあらすじ
オーウェンは捕鯨船の船長を約束されていましたが、家柄が良い出資者でもあるジョージが船長に決まるのでした。
配当金を15分の1にすることや、2000の鯨油を持ってくれば次こそは船長にするとオーウェンは念書を書かせて、一等航海士としてジョージ船長の捕鯨船に乗ります。
オーウェンの熟練した腕前によって船出を果たしたのち、ジョージ船長は未熟ながらも船を仕切ろうとしたために嵐に直撃… ジョージ船長は責任をオーウェンになすりつけて帰ろうとしますが、オーウェンは「鯨油を持ち帰らなかったら互いの名誉に傷がつく」と言って止めるのでした。
その後、マッコウクジラの捕獲に成功したことで鯨油47樽を得たオーウェンたち。
太平洋に進みますが鯨は見つからず… 立ち寄った港街で体長30メートルの白鯨に襲われたという男の話を聞いて向かうことにするのです。
白鯨が複数の鯨の群れを率いているのを見つけ、捕まえようとしますが白鯨は船を襲い始めるのでした…
船に乗る新入りのトーマス演じるトム・ホランドは、船酔いに苦しみつつもオーウェンに逆さづりにされるシーンは驚きでした。
クリス・ヘムズワースとトム・ホランドの共演は『アベンジャーズ』シリーズのヒーローであるソーとスパイダーマンでも有名となりましたが、船に乗る姿もたくましいですよ。
あらすじ(後半と結末のネタバレ)
白鯨に襲われた捕鯨船は壊れ、食料と水を運び込んだ小舟に船員は分かれて乗るのです。
水も食べ物も不足する中、30日以上の漂流を経てようやく島を見つけたと思いきや、再び白鯨に襲われるオーウェンたち… 再び何人かの犠牲を出し、無人島に漂着しますが食料もほとんど取れないため小舟で再び海へ出ます。
漂流する中で白鯨が現れた際にオーウェンはヤスを構えますが、何もせず見逃すのでした。そうして餓死寸前になりながらもオーウェン、トーマス、ジョージ船長と数名は保護されて生きながらえるのです。
ジョージ船長は白鯨のことを捕鯨協会に伝え、町に戻ったオーウェンは妻と子と共に引っ越し、商船の船長として過ごしました。トーマスはこの出来事を後にハーマンへ話し、ハーマンは本に執筆するのでした。
『白鯨との闘い』の感想
白鯨に襲われた捕鯨船は船底に穴を開けられ、マストも破壊されてボロボロに…
海水が増えていく中、船にある食料や水を必死に運び込む船員の必死な姿…
その後、油によって燃え盛る船から閉じ込められそうになったオーウェンが何とか小舟にたどり着くまで安心できませんでしたね。
そうして船の大爆発を見送る船員…その後も過酷な状況が続き、痩せ細っていくオーウェンたちは、死んだな仲間の肉も無駄にせず生き延びていくのでした。
トーマスはそれを「おぞましい行為だった」とハーマンに語る老年になるまで一人で抱えて後悔していたのです。そうした人の極限状態も描きつつ、白鯨の恐怖も伝えてくれる映画だったと言えるでしょう。
◆この映画が好きな人におすすめしたい作品
1956年製作の『白鯨』でもグレゴリー・ペックが鯨と奮闘する姿を見せてくれておすすめ。
海×サバイバルのハラハラする映画をもっと見たい方には『ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日』や『オープン・ウォーター』も良いでしょう。
『白鯨との闘い』の見逃し動画配信サービスは
『白鯨との闘い』は2020年4月現在、以下の各動画配信サービスで配信されています。
動画配信サービス | 配信の有無 |
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U-NEXT | 見放題 |
hulu | 見放題 |
Amazonプライム・ビデオ | 見放題 |
FODプレミアム | × |
dTV | レンタル 330円〜 |
NETFLIX | × |
TELASA | レンタル 220円 |
YouTube | レンタル 400円(HD) |
Google Play | レンタル 300円~ |
※情報は2020年4月19日現在のものです。料金には消費税を含んでいます。
※レンタルとは、月会費とは別にそれを観る時に別途課金されるもので、各サービスにより2日間~7日間程度の視聴期間が設定されています。
主な登場人物と作品概要
主な登場人物
- オーウェン・チェイス(クリス・ヘムズワース 吹替:三宅健太)
エセックス号のベテランの一等航海士 - ジョージ・ポラード(ベンジャミン・ウォーカー 吹替:置鮎龍太郎)
エセックス号の船長。船長ではあるが実経験が乏しい - マシュー・ジョイ – キリアン・マーフィー(吹替:高橋広樹)
エセックス号の二等航海士 - トーマス・ニッカーソン(トム・ホランド 吹替:河西健吾)
エセックス号のキャビン・ボーイをしている14歳の少年。巨大な白鯨と戦った最後の生き残り。 - ハーマン・メルヴィル(ベン・ウィショー 吹替:中村章吾)
アメリカ人新進作家
作品概要
- アメリカ映画
- 【監督】ロン・ハワード
- 【脚本】チャールズ・リーヴィット
- 【原案】チャールズ・リーヴィット、リック・ジャッファ ほか
- 【原作】ナサニエル・フィルブリック『復讐する海 捕鯨船エセックス号の悲劇』
- 【製作】ジョー・ロス、ポーラ・ワインスタイン ほか
- 【製作総指揮】ブルース・バーマン、サラ・ブラッドショウ ほか
- 【音楽】ロケ・バニョス
- 【製作会社】ヴィレッジ・ロードショー・ピクチャーズ、ロス・フィルムズ ほか
- 【配給】ワーナー・ブラザース
- 【公開】(米)2015年12月11日(日本)2016年1月16日
- 【上映時間】121分
- 【言語】英語
『白鯨との闘い』の口コミ
この映画についての口コミを拾ってみました。
『白鯨との闘い』捕鯨船エセックス号と白鯨との死闘。船上の生活や捕鯨シーンの迫力も凄いが、船が沈没した後の極限状態でのサバイバルがリアルで重い。対立していた一等航海士クリヘムと船長ベンジャミン・ウォーカーが苦難を乗り越える中で理解し合っていく過程が良い。トムホが乗組員の1人を好演 pic.twitter.com/lvGdr2snE4
— れいちん? (@renchan712) August 5, 2019
『白鯨との闘い』
生存者が語る、ある捕鯨船が辿った末路。後に『白鯨』となる前日談でもあるが、巨影との闘いはほんの少し。美しく非情な海原そのものとの対峙、19世紀の捕鯨の現実、死と隣合わせの苦難がかなり容赦無く描かれる。文字通りに限界までタイトな役作りにも注目。#1日1本オススメ映画 pic.twitter.com/PPWey7gQR1— サド和尚 (@sadist_monk) July 6, 2019
ナサニエル・フィルブリック氏による原作本。最初原題の邦訳『復讐する海 捕鯨船エセックス号の悲劇』として集英社より刊行されましたが、2015年に文庫化する際に書名も変えたものです。