2011年に公開されたフランス映画『最強のふたり』は、頸髄損傷で体が不自由になり介護を必要とする富豪と、彼の介護人となった黒人青年の友情を描いたヒューマンドラマ。あなたもきっと引き込まれること間違いなしですよ。
この作品はハリウッドでリメイクされ『THE UPSIDE/最強のふたり』として12月20日に再び帰ってくるのも楽しみです!
ハリウッド版も楽しみですが、この記事では2011年のオリジナル・フランス版の『最強のふたり』を中心にお伝えします。
[予告編動画はこちら]
こちらはオリジナルフランス版『最強のふたり』の予告編。
こちらはハリウッドリメイク版『THE UPSIDE/最強のふたり』の予告編です。
それでは『最強のふたり』のあらすじを、おさらいしていきましょう。
あらすじ(前半)
富豪のフィリップは事故で首から下が麻痺し、それから介護の人を雇って暮らしていました。
この日は新しい人間を雇うための面接日…そこにドリスという黒人の青年がやって来て彼の人生は変わります。
顔色を伺う普通の人間より、好き勝手言ってくるドリスを雇うことにしたフィリップ。一方、ドリスは不採用の通知を集めて給付金もらおうとしていたためやる気はゼロ…
それでも何回か仕事をこなして悪態をつきつつ、フィリップを看ていくのでした。
ドリスの初めての介護とフィリップ
ベッドの上で身体を拭くことから、車に乗ってお出かけまで幅広くこなすドリス…
ドリスはシャンプーを間違えたり、ワゴンではなく高級車にフィリップを乗せたりという、一見「大丈夫なの!?」と思うような行動をします。ですがフィリップには ”一人の人間” として扱ってもらえることから笑いがこぼれます。
そうして、対等な関係を続けていく2人を見守りたくなるストーリーですが、後半の展開に移っていくうち、驚く方も多いはず!
役者の凄さ
身体がほとんど動かないという難しい役どころを演じるフランソワ・クリュゼには驚かされましたね。というのも、顔と声だけでの演技でもとても感情豊かであり、それでいてドリスとの関り以外では暗い面持ちとなる…そういった差がしっかりと伝わって来たのが印象的です。
あらすじ(後半と結末のネタバレ)
フィリップは奥さんを亡くしており、養子である娘とはあまりうまくいっていないという影も持っていました。
そうした中、ドリスと関わっていって笑う機会も増え、密かな楽しみである文通相手とも順調… しかし、ドリスの弟が問題を起こし、彼の家族もドリスを待っているということを知ったフィリップは彼に帰るよう言い渡します。
フィリップは元の暗い生活に戻り、見かねた使用人がドリスに声をかけると彼はある場所にフィリップを連れて行って、そこで車に乗ったりレストランに行ったり…
そして、あらかじめ呼んであったフィリップの文通相手が来たところで、ドリスは立ち去るのでした。フィリップには笑顔が戻ります。
感想や監督について
ドリスが片手を挙げて「じゃあ」と言わんばかりの颯爽とした立ち去り方をするのが印象的な最後!
側にいることができなくなった代わりに文通相手との仲を取り持ってストーリーは終わりますが、きっとフィリップの人生は良くなったはずだと信じたくなりましたね。
また、ドリスは雇用先も決まり、きっと家族を大切にしつつ生きていったのだろうと思います。
エリック・トレダノ監督はハンディのある人への先入観を壊そうという考えの元、今作を手掛けたのことですが実話も元になっているという点は驚きですね。
フィリップの17年に渡る車椅子生活を考えると、彼に対する見方が一層深くなる気がします。
この作品は冒険的なテーマでもあり、製作が難しかったと思います。公開後、賛否両方の声があるのも事実です。
ヒューマンドラマとして確立されており、多くの人に影響を与える、素晴らしい映画だと思います。
今作で気になったこと
主な登場人物と作品概要
主な登場人物
- フィリップ(フランソワ・クリュゼ 吹替:小川真司)
本作の主人公の一人。パリに住む大金持ちで、頸髄損傷のため首から下が動かせず、車いす生活をしている。自分を介護してくれる人を探し、雇うけれど、性格が気難しいためになかなか落ち着いて働いてくれる人がみつからない。 - ドリス(オマール・シー 吹替:菅原正志)
本作のもう一人の主人公で、貧困な地域で生まれ育った黒人の青年。失業保険の延長目的で「不合格」をもらうためにフィリップの面接を受けるが、なぜか気に入られ、彼の介護人となる。 - イヴォンヌ(アンヌ・ル・ニ 吹替:野村須磨子)
フィリップの助手を務める中年の女性。ルールに厳しく口うるさいが、優しい一面も。 - マガリー(オドレイ・フルーロ 吹替:佐古真弓)
フィリップの秘書。手が動かないフィリップの代わりに口述筆記で手紙を書いたりしている。 - エリザ(アルバ・ガイア・クラゲード・ベルージ)
フィリップの養女で16歳。フィリップの下で贅沢な暮らしをしてきたため、わがままで気が強い性格である。
作品概要
- フランス映画
- 【監督】エリック・トレダノ、オリヴィエ・ナカシュ
- 【脚本】エリック・トレダノ、オリヴィエ・ナカシュ
- 【製作】ニコラ・デュヴァル・アダソフスキ、ヤン・ゼノウ ほか
- 【音楽】ルドヴィコ・エイナウディ
- 【製作会社】Quad Productions
- 【配給】(フランス)ゴーモン(日本)ギャガ
- 【公開】(フランス)2011年11月2日(日本)2012年9月1日
- 【上映時間】112分
- 【言語】フランス語
『最強のふたり』の見逃し動画配信サービスは
『最強のふたり』は2020年10月現在、以下の各動画配信サービスで配信されています。
ここでは関連した映画として、記事でも少し触れましたハリウッドリメイク作品『THE UPSIDE/最強のふたり (2019年)』の配信情報とともに記載しておきます。ぜひ比べてみてください!
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※情報は2020年10月15日現在のものです。料金には消費税を含んでいます。
※レンタルとは、月会費とは別にそれを見る時に別途課金されるもので、各サービスにより2日間~7日間程度の視聴期間が設定されています。