『タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら』のあらすじ結末・感想・見逃し動画配信先

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管理人のマッキーです。先日、8月1日の「王様のブランチ」映画コーナーでおすすめとなっていたものの中から『タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら』を観てみましたので、今回は私がレビューします。

『タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら』は2011年のカナダ・アメリカ合作映画。

ベースになっているのは「森に入ったグループが何者かに一人一人殺されていく(と思われる)」という怖い話ですが、それが本物の殺人鬼によるものではなく、「すべて勘違いからきたもの」「事故なのに殺人と誤解してしまう」というところが何とも哀しいし、同時にまるでコントを見ているような笑ってしまうところも多いです。

コメディ+サスペンス+ホラーといったところでしょうか。怖いけど思わず笑えてユニークです。

原題は『Tucker and Dale vs Evil』・・直訳すれば「タッカーとデイル 対 悪魔」で、タイトルでは若者たち達が悪魔という感じですが、若者達にすればタッカーとデイルが悪魔であり、そんな「思い違い」がこの映画の柱となっています。

監督はアメリカのイーライ・クレイグ。少し残酷なシーンがあるため、R15+指定です。

[予告版動画はこちら]

目次

『タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら』前半のあらすじ

1

ある夏の日、8人の大学生男女が乗る車が、森の中をとある湖に向かっていました。彼らは皆でキャンプを楽しもうと計画したもので、車の中でも大はしゃぎでした。

同じ頃、2人の中年男、タッカーとデイルも同じ湖に向かっていました。二人は幼馴染で大の親友、いつか一緒に別荘を持とうと話していました。

コツコツと貯めたお金で、やっと念願叶って湖のそばに小さな小屋を買った二人は、初めてそこにバカンスを楽しみにやって来たのでした。

タッカーはしっかりした印象ですが普通の男。デイルはおデブで髭面の山男風、ちょっと見怖そうですが実は女性にも声をかけられない臆病な面もあり、心優しい男です。

湖に行く途中の店で、学生たちとタッカーたちは出会います。ですがデイルの風貌から、若者たちは勝手に「怖いやつら」「危険な人物」というイメージを持ち警戒してしまいます。

2

目的地に着いた後、グループのリーダー格のチャドという青年が「ここは20年前に惨殺事件が起こった場所なんだ」ということを言います。
そして、彼自身が、その事件で父を失い、母がかろうじて生き残った人物だということも明かします。

彼の話に怯えるグループの面々は、店で見かけたときの印象と重ね合わせて、勝手に、タッカーとデイルの二人=「恐ろしい殺人鬼たち」という意識をするようになります。

その夜、タッカーとデイルはボートで夜釣りを楽しみますが、その近くで若者たちは水泳を楽しみます。

そんな中、グループの女性の一人・アリソンが飛び込もうとするところに、デイルが思わず声を出したことで、アリソンは転落。二人は「助けなきゃ!」と急ぎその近くにボートを寄せると、水中のアリソンを見つけ、救助して別荘に連れ帰り、介抱をします。

翌朝目を覚ましたアリソンは、デイルが殺人犯などではなく、気遣いのある心優しい男だということを理解し、徐々に打ち解けます。しかし大学生グループはアリソンが「殺人鬼に拉致された」と勘違い、奪還するために武器を手に恐る恐る別荘に迫ります。

そうとは知らないタッカーとデイルは、アリソンを友達たちに返そうとしますが、若者たちは殺人鬼と見ているので、信用もしないし、なかなか上手くいきません。

若者たちが恐怖を募らせパニックになる中、ある男子学生が誤って木の枝を胸に刺しそのまま死んだり、別の男子学生はあろうことか、作動中の木材粉砕機に頭から飛び込んで息絶えたり・・なんとも不幸な事故が続きます。

もちろんそれらは100%事故なのですが、残った者たちは「殺人鬼に殺害された」と信じ、さらに憎悪をつのらせます。

かたやタッカーとデイルも、若者たちが立て続けに死んでいくことに「なぜだ?」と怖がりながらも、「もしやこれは自殺を目的としたグループじゃないのか?」と思うようになります。

 

数年前の漫才ブームの時に、陣内孝則やアンジャッシュのコントで「勘違い・すれ違い」を扱ったものがとても面白く、私は大好きでよく見て笑っていました。

この『タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら』は、その感覚によく似ています。

デイルは大柄でヒゲもじゃで怖そうだけど実は小心者で優しい男だし、タッカーも知的でごく普通の人なのに、若者たちから怖がられ攻撃される。その結果、二人もまた学生たちに襲われる恐怖を味わってしまう・・

登場人物全てが大真面目に勘違いをしていくことがなんとも可笑しくて笑いますが、その「ずれ」がどんどん大きくなって、怖さも倍増していきます。

その「勘違いの怖さ」や「両者の変化」が見どころと言えます。

また、二人に救助された女子学生・アリソンが、当初は二人を警戒しながら徐々に心を開き、デイルの優しさに惹かれていく様も一つの見どころだと思います。

後半のあらすじ結末(ネタバレあり注意!)

3

仲間が次々と死んでいく(殺されていると思っている)中、残ったメンバーは徐々に狂気じみていきます。

中でもリーダー格のチャドは、他のメンバーが尻込みするの鼓舞し、「殺人鬼たちとの全面戦争」を誓います。

チャドは二人が連れて来ていた愛犬ジャンガースを捕え、人質ならぬ「犬質」として二人を誘き寄せる計画をたて、実行。大事な愛犬を救出するため、デイルが釘を打つ機械で攻撃し、その隙にタッカーがジャンガースを取り返します。

しかし結局タッカーは捕えられてしまい、宙づりにされた上に指を切断され、さらに指はデイルに送りつけられます。

デイルはタッカーを奪還すべく行き、罠もありましたがなんとかそれを乗り越え、彼を救って別荘に連れ帰ります。

4

別荘に戻った二人がアリソンとともにやっと落ち着いたのもつかの間、チャドたちが襲撃に来ます。
アリソンは機転を利かせて、チャドとデイルの両者をテーブルにつくよう促し、間に入って両者の誤解を解くよう努力をするのですが…。

デイルは「心が晴れた」と柔軟な姿勢を見せますが、チャドは聞く耳を持たず、悪いことにそのタイミングで残った他の仲間が部屋に飛び込んで来ます。
再び混乱する中、服に火がついたり同士討ちのような形で、若者たちがまた次々と死んでいき・・

そして別荘に火がつき、燃料に燃え移って爆発炎上します。タッカー、デイル、アリソン、そしてチャドの4人がかろうじて助かりますが、チャドの執拗な攻撃に、3人は軽トラックに乗って逃げます。

ところが運転を焦るばかりに軽トラックが途中で事故。デイルが気を失っている間に、アリソンはチャドに連れて行かれてしまいます。

5

気がついたデイルは、愛犬ジャンガースの導きでアリソンの居場所を見つけます。それは古い製材工場。

チャドはアリソンをこの工場に連れ込むと、ベルトコンベアに縛り付け、自分を愛するよう強要したのでした。

助けに飛び込んだデイルにアリソンは喜びますが、狂気じみたチャドはなんとベルトコンベアのスイッチを入れ、縛られたアリソンをそのまま巨大なのこぎりに向かわせ、さらにデイルに襲いかかります。

彼女の頭に回転するのこぎりの刃が迫る中、チェーンソーを持つデイルと手斧のチャドの必死の格闘があり、チャドが怯んだ瞬間、デイルはアリソンのロープを切って、なんとか助けることに成功しました。

6

工場の2階に逃げた彼らはそこで古い新聞を発見します。そこには20年前の惨殺事件の記事があり、そこにある犯人の写真がチャドそっくりでした。

チャドは親戚から、父親がその事件で殺害され母親は生き残ったと聞いていたのですが、実は母が事件で犯人から凌辱されてできた子供だったのです。
(映画では新聞からここまでの情報をどう得たのが描かれていませんが、記事からそう推察できたと思っておきます・・)

それを知ったチャドは半狂乱になりながらデイルに襲いかかり、デイルはあわや殺されそうになります。が、そこにあったカモミールティーの粉末をチャドに浴びせることにより形勢逆転。カモミールで発作を起こしたチャドは誤って窓から転落して死亡します。

かくして事件は終了。警察も真相がはっきりしないまま「精神的に不安定な大学生による集団自殺」として処理されました。
タッカーは病院で切断した指の治療をし成功、デイルはあらためてアリソンに愛を伝え、アリソンもそれを受け入れます。

『タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら』の感想

「見どころ」でも書きましたが、映画の前半はコミカルで、ドタバタコメディーを見ている感覚です。
後半になってくると学生グループのリーダーのチャドの狂気が怖くなってくるし、デイルやタッカーとの攻防もまさに殺るか殺られるか・・という恐ろしさがあります。

元々は大学生たちのちょっとした思い込みから。そして偶然の事故で仲間がが次々死んでいくことで、恐怖や憎悪がどんどん大きくなっていく・・・ 早い段階で両者に何かコミュニケーションがあれば、こんな事件は起きなかっただろうになぁなんて気持ちになりました。

この映画は極端ですが、日常生活の中でも、ちょっとした思い込みが誤解を生んだり、誤解が物事を厄介なことにしてしまうことはありますよね。この映画を見て、改めてそういうことは怖いし、注意しなくては、と思います。

怖い映画ですが、幼馴染のタッカーとデイルとの友情も感じるし、アリソンがデイルの「本質を見て」徐々に彼を好きになっていく過程もいいなと感じる映画です。心温まるところもあるし、単なるホラーではありません。

邦題副題が『史上最悪にツイてないヤツら』ですが、これは学生たちを指すのか、タッカーとデイルの二人を指すのか、はたまた全員なのはわかりませんが、なかなか上手くつけたと思います。

事故とは言え死んでいった学生たちや、指に大怪我をしたタッカーを「ツイてない」というのはちょっと違う気もしますが、この映画のある種の軽さ・・怖い面、残酷な面が多々ありますが、こういう軽い副題がついたことでとっつきやすくなったと思います。

なお、残酷なシーンがとても苦手な私でも楽しんで観ることができましたが、やはりそこは注意してください。何箇所か、目を背けたくなるシーンはありますから・・。

◆この映画が好きな人におすすめしたい作品

ホラーコメディというと、やはりゾンビ系が定番ですね。高校1年生のボーイスカウトの子が活躍する「ゾンビーワールドへようこそ」、生きのこるための32のルールを実践する「ゾンビランド」など、軽くていいかもしれません。あと、「キャビン」も人気です。5人の大学生が夏休みに山小屋に行くというのは今回の「タッカーとデイル」にも似てますね。

●「ゾンビランド」は当ブログに記事を書いております。

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『タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら』の見逃し動画配信サービスは

『タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら』の配信サービスを調べたところ、2020年8月現在、配信されているのはAmazonプライム・ビデオだけのようでした。

主な登場人物と作品概要

主な登場人物

  • デイル(タイラー・ラビン)
    本作の主人公の一人。タッカーとは幼馴染で親友。太っちょでヒゲ面でちょっと見怖いと見られるが、実は臆病で劣等感が強い。心優しい男。
  • タッカー:(アラン・テュディック)
    デイルの幼馴染・親友でいつか一緒に別荘を持とうと言っていて実現させた。劣等感の強いデイルをいろんな形で励ましている。
  • アリソン(カトリーナ・ボウデン )
    キャンプに来た大学生グループの女子学生の一人。湖に転落したのをデイルたちに助けられ、最初は二人を疑うが、次第に心を許していく。
  • チャド(ジェシー・モス )
    キャンプに来た大学生グループのリーダー格の男性。アリソンのことを好きで言い寄るがアリソンからは良い返事をもらえない。
  • 保安官:(フィリップ・グレンジャー)
    湖のある地域の安全を守る保安官。生き残った大学生に助けを求められて動くが、タッカーたちの別荘に入ったところでうっかりひっくり返って死んでしまう。

作品概要

  • 【監督】イーライ・クレイグ
  • 【脚本】イーライ・クレイグ、モーガン・ユルゲンソン
  • 【製作】アルバート・クライチャック、ロザンヌ・ミリケン ほか
  • 【製作総指揮】マーク・ライアン、トーマス・アウグスバーガー
  • 【出演者】タイラー・ラビン、アラン・テュディック ほか
  • 【音楽】マイク・シールズ
  • 【製作会社】Reliance Big Picturesほか
  • 【配給】(カナダ)Maple Pictures(米)Magnet Releasing(日本)アース・スター エンターテイメント
  • 【公開】(米)2011年9月30日(日本)2012年2月11日
  • 【上映時間】89分
  • 【言語】英語
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