『子宮に沈める』はSNSなどで度々話題になる人気の作品ですが、良い感想ばかりではなく、「胸糞悪すぎる」「見なければよかった」という感想もあるので、観るかどうか迷っている方も多いと思います。
そこで今回の記事では、『子宮に沈める』がどんな作品なのかや、元ネタとなった事件などについて解説していきます。
『子宮に沈める』を観るか迷っている方はぜひ最後までご覧ください!
『子宮に沈める』のあらすじ
良き母であろうとする由希子は家事・育児を1人でこなす日々を送っていた。
なかなか家に帰らない夫、俊也を待ちわびる娘の幸と息子の蒼空には「もう少し待とうね」と言い聞かせている。
しかし、由希子は俊也に他の女性の影を感じていた。
由希子は久しぶりに帰宅した俊也を振り向かせようとするが拒絶され、一方的に別れを突き付けられる。
離婚後、新居のアパートで由希子と幸と蒼空の3人での生活が始まるが、若くして結婚した由希子には学歴や職歴もなかった。
そのため、医療資格受験の勉強をしながら長時間のパートをし、シングルマザーとして2人の子どもを養うことになるが…
『子宮に沈める』はどんな作品?後味が悪い?
子宮に沈めるを見るか迷っている人の中には、「具体的にどんな作品なのか分からないからなんとなく見るのが怖い」「この映画を見てもただ気分が下がるだけかもしれない」と考えている方も多いでしょう。
ここでは、『子宮に沈める』が具体的にどんな作品なのか、そしてどんな思いを込めてこの映画が作られたのかなどについてご紹介していきます。
実際に起きた事件をもとにして作られた映画
「子宮に沈める」は2010年の夏に大阪市内のマンションで実際に起きた事件をもとに作られています。
2010年7月30日、「部屋から異臭がする」という通報を受けた警察官によって幼い女児と男児の遺体が発見されたのですが、既に死後50日ほど経っていました。
同日、2児の母親だった当時23歳の女性が死体遺棄容疑で逮捕され、後に殺人容疑で再逮捕されました。
当時マスコミは、事件の容疑者である母親が風俗で働いていたことやホスト通いをしていたことばかりを報道し、非難していました。
「子宮に沈める」で脚本と監督を務めた緒方貴臣氏は、このことにショックを受け、マスコミや世間の一方的な母親へのバッシングに疑問を抱きます。
同じような事件が起きるたびに、マスコミや世間は「母親のくせに」「母親が悪い」などと被告である母親を批判します。
しかし、母子世帯は二親の家庭に比べて経済的にも精神的にも不安定なケースが多く、女手一つで働きながら子育てをする母親たちの陰の苦労は私たちの知るところではありません。
母子家庭の半数以上は貧困層にあたります。
にもかかわらず、世間からのシングルマザーへの偏見は根強く、「母子家庭が貧困に陥るのは母親が堕落しているせいだ」という考えが多く存在しているのが現実です。
緒方貴臣監督は、事件を起こした親を凶弾するだけでは何の解決にもならない、こういった問題は社会全体を巻き込んで考えていくことが大切だと考えています。
「子宮に沈める」では、”母親”と”女”との間で揺らぐ主人公が、夫と離婚し、育児放棄に至る様を淡々とした日常の積み重ねの中、敢えて非難も同情も庇護もない視点で描かれています。
緒方貴臣監督は、「こういった事件は他人事ではなく、自分の身近なところでも起こるかもしれない」と考えるきっかけになってほしいという思いを込めて映画を制作しました。
定点カメラを利用した独特な撮影方法
映画は定点カメラで撮影しているため、まるで家の中の様子を覗き見しているかのような感覚になります。
さらに、カメラが部屋から外に出ることはなく、母親が外で何をやっているのかが具体的には映像になっていないので映画を見ている人は想像するしかありません。
また、劇中では音楽を使用しておらず、ハエの羽音や物を飲み込む音などがリアルに耳に入ってくるので、生々しさを感じるでしょう。
そして、子どもの周りの大人たちもはっきりとは描写されておらず、役者の顔もあまり写っていないので誰にでも置き換えられるようになっています。
こうすることで映画を見た人は映画の登場人物と自分に共通する部分を感じることができるのです。
『子宮に沈める』の感想
こんな悲惨な事件が二度と起こらないように、できるだけ多くの人にこの作品を見てもらいたい。幸が「ママ遅いね」と何度も言うシーンが特に辛かった。
あまりにも辛すぎる。余計な説明がないので他人の家庭を覗き見しているような感覚になる。親子3人の情景がメインなのでどうしても母親にヘイトが向いてしまうだろう。でも、母親が悪いとは言いたくない。
セリフは少なく、カメラは定点だったのでリアルさが出ていました。ですが、何を伝えたいのか、何をしたいのかが不明瞭でモヤモヤが残りました。
トラウマになるというレビューも多く、見るまでは怖かったのですが見て本当に良かったです。刺激も強く、残酷な内容でした。映画を見た後は言葉を失いましたし、トラウマや恐怖とは少し違う何とも言えない不安感が残りました。しかし、見た後は家族を大切にしようと思えましたし、自分が生まれた環境はどれだけ恵まれているのか実感しました。実際に起きた事件をもとにしているということでこういった家庭は本当に存在しているのだということを知り、このようなことは二度と起きてはいけないと思います。この映画を見ることで考えるきっかけになることもあると思うので見るか迷っている方にはぜひ見てもらいたいです。
映画を見た後はかなりしんどくてつまらない映画を見るよりきつかった。気軽に人に勧めることはできない。ただ、この映画を見ることで考えさせられることも確かにあった。
隠し撮りのようなアングルで撮影されていたのでドキュメンタリーのようなリアルさがあり、撮影場所は部屋の中だけという斬新さが新鮮だった。包丁のシーンだけでなく、洗濯機のシーンもやけに怖かった。再びこの映画を視聴すると、序盤の幸せそうなシーンでさえも怖く感じる。
もしもの話ではなく、確実にこの世界に存在している目を背けたくなるような現実。その現実を隠しカメラで見ているような覗き見に近い感覚で拝見しました。子役たちの演技も生々しく、今俺は地獄の光景を目の当たりにしてるんだなという感覚になりました。この映画がきっかけでこの世の地獄が少しでも減っていくことを切に願っています。
終盤の女性の無言のシーンがただひたすら怖かった。これから結婚を考えている人たちは特に見たほうが良い映画だと思う。結婚した後にも、夫婦喧嘩をしたときや浮気をしそうになったときなどに必ず見てほしい。
『子宮に沈める』の視聴方法は?
| 動画配信サービス | 配信状況 |
| U-NEXT | 見放題配信 |
| NETFLIX | 見放題配信 |
| Hulu | 見放題配信 |
| ABEMA | 見放題配信 |
| Amazon Prime | 見放題配信 |
まとめ 『子宮に沈める』はただ重いだけの作品ではない
『子宮に沈める』はとても重いテーマの映画ではありますが、ただ重いだけの作品ではありません。
これまでお伝えしてきた通り、この映画には「児童虐待を他人事だと思わないでほしい」「この映画と同じような事件が起きてしまう社会的背景を考えるきっかけになってほしい」などという思いが込められています。
なので、この映画を見ることで得られるものもたくさんあるでしょう。
特に、今子育てに悩んでいる方や周りに子育てで悩んでいる人がいる方にはぜひ見ていただきたい作品です。
