今回ご紹介するのは、佐藤健と菅田将暉の共演の映画『何者』(2016年)です。
これは『桐島、部活やめるってよ』で第22回小説すばる新人賞を受賞した朝井リョウ氏が、2012年に書き下ろした小説の映画化作品で、小説は2013年の第148回直木三十五賞受賞を受賞しました。
大学生の就職活動をリアルに描きつつ、SNSを利用する彼らの闇も感じさせるストーリーは引き込まれること間違いなしでしょう。
[予告版動画はこちら]
こちらは劇中音楽を担当した中田ヤスタカと米津玄師による『NANIMONO』のPVです。音楽も映像もカッコいいです。
「自己PRを1分で」と言われたらあなたなら何を話しますか…? この映画を見たら考えが変わるかもしれませんね。まずはあらすじから紹介しましょう。
『何者』前半のあらすじ
大学に通う 拓人は留学していた 瑞月と共に光太郎の解散バンドを見に来ていました。
3人は社会学部に入ってから仲良しであり、就職活動のための対策を始めることになります。
瑞月の友人の国際学部の理香の部屋で就活を進めますが、 拓人も瑞月も不採用通知を受け取る日々…。
そんな折、瑞月は全日通信という大手から、光太郎は総文書院から内定をもらうのですが、 拓人は演劇サークルの友人の烏丸が学校を辞めて自ら劇団を作ったことが気にかかりつつ、彼らを冷めた目で見るのです。
菅田将暉がライブで歌ったり、佐藤健が演劇サークルで練習していたりと他の作品では見られない姿が新鮮ですね。サワ先輩を演じる山田孝之が良い感じの兄貴分なのも魅力でしょう。
一方、ストーリーは就活生のリアルが伝わってくるのが特徴! 劇のシーンも合間に挟みつつ、独特な感じで進むのが見どころの一つです。真剣に就活と向き合いながらも、悩む彼らは後半どうなっていくのか…意外な展開が待っていますよ。
あらすじ(後半と結末のネタバレ)
理香は就活の頑張りをTwitterで実況中継せずには精神が保てないと拓人に嘆き、彼は周囲の人の分析をTwitterに書き続けていました。
そうしてSNSを利用していく中、悲しい気持ちも抱いていた拓人は、いつも舞台を見に来てくれていた瑞月に「拓人くんの舞台、すごい面白かった」と言われて泣き崩れるのです。
演劇に対して冷めた気持ちで見るようになっていた彼は、烏丸をうらやむ気持ちもあると自覚したのでした。
『何者』の感想
ラストに至るまで当たり前のように「就活は皆、初めて」だと思っていたら、実は 拓人は2年目だったのに驚きましたね。
いつまでも内定が出ない理由は何かを、周囲の影響を受けながら発見していくストーリーは、最後に「なるほどな」という気にさせてくれました。
光太郎が「内定って不思議で丸ごと自分を肯定された感じになる」と言いつつも、「ただ就活が得意だっただけて何者にもなれた気がしない」と 拓人に話すシーンも印象的。
拓人は肯定されたことに対して感謝の念を覚えていましたが、密かに周りを分析した内容をTwitterに書いていたことを思うと、その素直さは珍しかったのかもしれません。
そうしたストーリーを「 拓人は就活2年目でTwitterを内緒で利用している」点を最後まで隠しつつ作り上げているのがスゴイ映画だったと言えるでしょう。
◆この映画が好きな人におすすめしたい作品
佐藤健の主演映画といえば『世界から猫が消えたなら』で感動作品を描いていたのも印象的。他にも『るろうに剣心』、『亜人』といったコミックを実写したアクション映画もおすすめですよ。
作品概要と主な登場人物紹介
作品概要
- 【監督・脚本】浦大輔
- 【原作】朝井リョウ『何者』
- 【製作】市川南、畠中達郎 ほか
- 【製作総指揮】山内章弘
- 【音楽】中田ヤスタカ
- 【主題歌】中田ヤスタカ「NANIMONO(feat. 米津玄師)」
- 【制作会社】東宝映画
- 【製作会社】映画「何者」製作委員会
- 【配給】東宝
- 【上映時間】97分
- 【公開】2016年10月15日
主な登場人物
- 二宮拓人(にのみや たくと 佐藤健)
この映画の主人公で、御山大学社会学部の学生。演劇サークルで脚本を書いていたが、就職活動のため辞める。人間分析が得意。 - 神谷光太郎(かみや こうたろう 菅田将暉)
拓人とルームシェアをしている社会学部の同級生。明るくコミュニケーション能力も高く、就活も確実に内定に近づいていく。 - 田名部瑞月(たなべ みづき 有村架純)
拓人が密かに思い焦がれている同級生の女の子。瑞月は瑞月で光太郎に片思いをし、一度振られている。実直な性格。 - 小早川理香(こばやかわ りか 二階堂ふみ)
拓人と光太郎の住む部屋の上の階に住んでいる外国語学部の大学生。宮本隆良と同棲中。就活に対しては意識が高く、積極的に進めるがなかなか結果が出ない。 - 宮本隆良(みやもと たかよし 岡田将生)
理香の彼氏で、理香と同棲している大学生。就活はしないと公言するが、徐々に焦ってきて、他の4人に隠れて就職活動をするようになる。 - サワ先輩 山田孝之
拓人と親交のある先輩で、大学院の二年生。「理工学部院二年」とあるが詳細はわからない。
『何者』の口コミ
この映画をご覧になった方の感想をピックアップしました。
今さらながら佐藤健、菅田将暉、有村架純、二階堂ふみ、岡田将生、山田孝之が出ていた朝井リョウの『何者』を見た。
どの役に対しても自分自身否定出来ないところがあって、就活だけじゃなく日本のリアルさを感じた。https://t.co/1EIjgusJYs— チューニ|サラリーマン×SNS×ブログ (@asoblog_) February 18, 2020
最近、映画 #何者 を観た感想?
健くんの役では、表面上は出さないようにしてるけど心の奥で苦悩している様子がよく伝わってきた。観たことない新しい健くんが見られた。#佐藤健— あんみつ (@9qTuK3ih00SjTQg) February 16, 2020
朝井リョウ原作小説の映画版。実力派人気俳優たちが就活のリアルを演じている。自分の置かれている状況と重なってより感情移入できた。Twitter が人の違う表情をさらけ出す。最後には就活を通して変わっていく登場人物の姿が見どころ? pic.twitter.com/LtZopaNtLH
— 映画みる蔵 (@gIi8e2xcZJL6vMD) February 12, 2020
Amazonプライムビデオで
「何者」
を観た。これから社会に出るという就活生の心の機微が表現されている素晴らしい作品だった。自分は一体何者なのか、考えさせられた。#Amazonプライムビデオ#何者#朝井リョウ#佐藤健#菅田将暉#有村架純#二階堂ふみ#岡田将生#山田孝之
— ひろ すが(ただリク※0円依頼受付中) (@hiro_suga0102) February 11, 2020
『何者』の見逃し動画配信サービスは
映画『何者』は2020年2月18日現在、以下の各動画配信サービスで配信されています。
動画配信サービス | 配信の有無 |
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U-NEXT | 見放題 |
hulu | × |
Amazonプライム・ビデオ | 見放題 |
FODプレミアム | レンタル 400ポイント |
dTV | レンタル 330円〜 |
NETFLIX | 見放題 |
TELASA | レンタル 400円 |
You Tube | レンタル 400円~ |
Google Play | レンタル 400円~ |
※情報は2020年2月18日現在のものです。料金には消費税を含んでいます。
※レンタルとは、月会費とは別にそれを見る時に別途課金されるもので、各サービスにより2日間~7日間程度の視聴期間が設定されています。