映画『空白』ってどんな映画?あらすじやキャスト、見どころを徹底解説

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2021年に公開された映画『空白』は、出演者の演技の迫力や脚本・演出の巧みさなどが評価されています。

一方、「重すぎる」「心が苦しくなる」という声もあるので、観るか迷っている方もいるかもしれません。

そこでこの記事では、映画『空白』のあらすじや見どころ、実際にこの映画を観た人の感想などについて解説していきます。

ぜひ最後までご覧ください!

目次

映画『空白』のあらすじ

引用元:https://eiga.com/movie/92797/photo/

すべての始まりは、ある少女の万引き未遂事件だった

ある日、女子中学生の花音(伊東蒼)がスーパーで万引きしているところを店長の青柳直人(松坂桃李)に見つかり、逃走した。逃走中、花音は国道に飛び出してしまい、乗用車とトラックに轢かれて死亡してしまった

花音の父親、添田充(古田新太)は娘に対して普段から無関心だったものの、この事故をきっかけに娘の無実を証明したいと強く思い、青柳や事故に関わった人々を追い詰めていく。一方、花音を追いかけることで事故のきっかけを作った店主の青柳、花音を車で轢いた女性ドライバーは父親の圧力、そして加熱するワイドショー報道によって混乱と自己否定に追い込まれていく

真実はどこにあるのか。
少女の母親や学校の担任、さらには父親の職場までも巻き込みながら、人々の疑念はますます膨らんでいく。
そして事件は誰も予想しなかった結末へと向かっていく。

〈予告動画はこちら〉

映画『空白』のキャスト

俳優/女優役名
古田新太添田 充
松坂桃李青柳 直人
田畑智子松本 翔子
藤原季節野木 龍馬
趣里今井 若菜
伊東蒼添田 花音
片岡礼子中山 緑
寺島しのぶ草加部 麻子

映画『空白』の見どころ

映画『空白』は、単なる悲劇ドラマを超えて多くの観客の心を強く惹きつけています。ここでは、本作の見どころを4つに分けて紹介していきます。

1.出演者の演技力の高さ

主演の古田新太と松坂桃李をはじめ、趣里、田畑智子、藤原季節ら実力派俳優の迫真の演技に心揺さぶられること間違いなしです。特に、娘を失った父親の苦悩や、事故関係者が抱える複雑な感情は、観る者の胸を強く揺さぶるでしょう。

2.圧倒的な人間ドラマ

この物語の発端は、少女の万引きという比較的些細な出来事です。しかし、この小さな出来事が取り返しのつかない事故へとつながり、関係者の人生を大きく狂わせていきます

娘を失った父・添田は深い悲しみと後悔を抱えながらもその感情を整理できず、やがて怒りを外に向けていきます。彼の行動は次第に常軌を逸していきますが、それは理不尽なモンスターとしてではなく、喪失を受け止めきれない一人の人間の姿として描かれています。

一方、万引きを咎めたスーパーの店長・青柳もまた、社会的には正しい行動を取った側でありながら、結果として少女の死に関わってしまったという事実に苦しみ続けます。正義感と罪悪感の板挟みになり、逃げることも完全に向き合うこともできない姿は非常に生々しいものです。

さらに、担任、母親、職場の人々といった周囲の人間たちもそれぞれの事情や立場を抱えながら関わっていきます。誰かが明確な悪として描かれることはなく、「善意が他人を傷つけることもあるということ」「無関心や沈黙も罪になり得ること」などが提示されています。

そのため、この物語では被害者と加害者の境界戦が非常に曖昧になります。観客は特定の人物を一方的に責めることができず、「もし自分がこの立場だったらどうしただろうか」と考えざるを得ません。

だからこそ、映画『空白』は現実社会の地続きの痛みとして、強いリアリティと重みを持っているのです。

3.社会的な問題提起

映画『空白』では、父親や関係者だけでなく、マスコミや周囲の視線・世間の反応なども描かれています。それにより、現代社会が抱える歪みを浮き彫りにしています。

事故の背景が十分に整理されないまま断片的な情報だけが集まり、人々はそれぞれの立場や感情からわかりやすい加害者を求めていきます。マスコミは視聴率や注目を優先し、事実よりも感情を煽るような報道を行い、世間はその情報をもとに誰かを一歩的に裁いていく。そこに冷静な検証や想像力が入り込む余地はほとんどありません。

また、学校や職場といった共同体も、事実より面倒を避けることや自分たちの立場を守ることを優先し、結果的に責任の所在を曖昧にしていきます誰もが自分を守るために沈黙し、あるいは他人に責任を押し付けることで悲劇はさらに拡大していくのです

映画『空白』では、声を荒げる人だけでなく、無関心でいる人、距離を置く人、見て見ぬふりをする人もまた悲劇を構成する一部として描かれます。だからこそこの物語は、特定の誰かを批判するための作品ではなく、社会に生きる私たち一人一人の姿を映す鏡のように機能しているのです

4. 考えさせられるテーマ

映画『空白』が強く印象に残る理由の1つとして、物語を通して、明確な答えを提示しないことが挙げられます。本作は、事件の真相を解き明かすミステリーではなく、出来事をめぐる人々の感情や行動を通じて、観る者に問いを投げかけてくる作品です

例えば、「正義と責任とは何か」「人は他人をどこまで理解できるのか」などといった普遍的な問いを観客に突き付けています。

終盤に向かうほどに答えのない問いが重く残る構成になっているので、多くの観客が見終わった後にも考え続けてしまうでしょう。

映画『空白』のレビュー

観ていて終始苦しかった。事故が起きてから加害者と被害者がそれぞれ直面する苦悩、またそれを煽るマスコミ。ずっと辛かった。正解はないのだろう。

交通事故で娘を失った父親の怒り、加熱するマスコミ報道が呼び起こす負の連鎖。どんな映画か覚悟していたはずなのに、前半15分の息苦しさと交通事故シーンはここ数年で観たどの映画よりショックだった。脚本自体はそれほど複雑ではないけど、配置されたキャラが映画の中で意思を持って生きているような生々しさがあった。出ている人全員の心情が見えてくるし、こんな人いるわとぞわぞわする。軽い気持ちで見るにはヘビーすぎる作品だけど、観た前後で世界に変化がある。

ラストシーンは堪えきれず肩を震わせて嗚咽してしまった。傑作です。冒頭の事故シーンはあまりにも衝撃的で脳裏に焼き付くえげつなさ。こういう感じの演出は吉田監督の大得意なところ。

伊東蒼さんが出演しているので気になって観ましたが、その顔が脳裏に焼き付いて離れません。考えさせられる良い作品だと思います。

本当は何があったのかは謎のままですが、話に引きこまれました。今の問題なども取り上げられていてよかったです。いろいろと考えさせられた映画でした。

すごく暗い気持ちにさせられる映画。だけど、その中に人間らしさがぎゅっと詰まっており、心が動き始めたときに自分も一緒に救われる気がした。観てよかった。

なかなかしんどい映画でした。ほんとに、どうやって折り合いをつけたら良いのでしょう。

誰にでも起こり得ることなので、考えながら鑑賞しました。キャラクターそれぞれに個性があっていい映画でした。今年鑑賞した作品の中でも1番の作品と思わせる映画でした。

まとめ【誰もが当事者になり得る現代の悲劇】

映画『空白』は、ひとつの事故をきっかけに人の感情と社会の歪みが連鎖していく様子を生々しく描いた作品です。

明確な悪者を作らず、正義や責任、赦しといった曖昧で扱いづらいテーマに真正面から向き合う姿勢は、観る者の感情を静かに揺さぶるでしょう。

登場人物たちは誰もが不完全で間違い、傷つきながら行動しています。その姿は決して特別なものではなく、私たち自身の延長線上にあるものです。だからこそ、この物語は他人事として消費できず、観終えた後も強く心に残り続けるのです。

映画『空白』は重く、苦しい作品ではありますが、それでも観る価値のある1本だと言えるでしょう。

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