『タイガー&ドラゴン』は古典落語を物語のベースにしたコメディードラマで、TBS系列で2005年に放映されました。全11回。脚本は宮藤官九郎です。主演をTOKIOの長瀬智也とV6の岡田准一が演じたことでも話題になりました。
また、番組タイトルはクレイジーケンバンドのヒット曲『タイガー&ドラゴン』と、主役の名前「虎児」と「竜二」に掛けたものとなっています。
若者の落語離れが進む中で、この番組をきっかけに落語人気が再燃する事となった人気ドラマです。
『タイガー&ドラゴン』のあらすじ
東京の暴力団・新宿流星会に所属する山崎虎児。彼は幼少期に両親が借金を苦に自殺してしまい、それ以来笑う事を忘れてしまっていました。
その一方で、落語家の「林家亭どん兵衛」は、弟子や明るい家族にも恵まれた浅草きっての名落語家。
ところがこの林家亭どん兵衛は、同級生である新宿流星会の親分に400万円もの借金があり、息子の竜二とは犬猿の仲です。
そんな林家亭どん兵衛の借金回収に向かった虎児でしたが、高座でのどん兵衛の落語に感動して、弟子入りを志願します。
予想もしていない展開に最初は拒むどん兵衛でしたが、虎児の熱意と借金の弱みから、泣く泣く弟子入りを受け入れます。
「林家亭小虎」としてどん兵衛の弟子とヤクザとの二足のわらじを履くことになった虎児でしたが、笑いのセンスが全く無く、どん兵衛は困り果てます。
そうこうしているうちに、天才と謳われながらも親に反発し、裏原宿で売れない古着屋の店主をやっている、どん兵衛の息子・竜二と出会う事になり・・・
宮藤官九郎特有のハイテンションコメディーでありながら、家族愛をテーマにシリアスなシーンも織り込んでいて抑揚と緩急がこのドラマの見どころになっています。
加えて若い世代には関心が薄かった落語の魅力を解りやすく描いている事で、江戸娯楽であった落語の魅力を感じる事が出来る作品に仕上がっています。
お勧めポイント
落語に興味のない人がこのドラマをきっかけに落語の面白さに目覚める程、解りやすい内容が最大の魅力となっています。
登場するキャラクターの灰汁の強さや作品のテンションの高さなど宮藤作品ならではの魅力に溢れていますし、クレイジーケンバンドのメンバーも出演するなど細かいところにも見どころが隠れています。
テレビドラマとしては、後にも先にも類を見ないタイプの作品です。
◆このドラマが好きな人におすすめしたい作品
宮藤官九郎・脚本、長瀬智也・主演によるテレビドラマ『池袋ウエストゲートパーク』、映画『TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ』もおすすめです。当ブログの記事はこちらです。よろしければご覧ください。
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『タイガー&ドラゴン』の見逃し動画配信サービスは
『タイガー&ドラゴン』の配信情報を探してみたのですが、2021年6月現在、どこのサービスでも配信されていないようでした。ですが宅配レンタルDVDでは見られますので、ぜひそちらでご覧ください。
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主な登場人物と作品概要
主な登場人物
- 山崎 虎児(やまざき とらじ 長瀬智也)
歌舞伎町を根城にするヤクザ。借金取り立てに行ったどん兵衛の高座を見て笑いの素晴らしさに目覚め、どん兵衛に弟子入りする。昼は噺家、夜はヤクザという二重生活をするうちに、落語の腕も上がり、噺家として徐々に人気が出てくる。 - 谷中 竜二(やなか りゅうじ 岡田准一)
どん兵衛の次男。小さい頃から天才的な落語センスの持ち主として将来を嘱望されていて、実際に父の弟子として腕を磨いていたが、あることをきっかけに廃業。洋服屋を始める。 - 林屋亭どん兵衛(はやしやてい どんべえ 西田敏行)
昔気質の大御所落語家。息子竜二の店の開店の際に新宿流星会から金を借り、その時に虎児と出会う。虎児とは債務者と債権者でありながら、同時に師匠と弟子という複雑な関係に。次第に息子のような愛情を注ぐようになる。 - 谷中 小百合(やなか さゆり 銀粉蝶)
どん兵衛の妻。弟子たちにとってはお母さんのような存在で、小唄の師匠でもある。面倒見の良い女性。 - 林屋亭 どん太(はやしやてい どんた 阿部サダヲ)
どん兵衛の長男で竜二の兄。落語家ではあるが、落語の腕はパッとせず、テレビのバラエティータレントのような仕事もしている。 - 林屋亭 どん吉(はやしやてい どんきち 春風亭昇太)
林屋亭一門の出世頭。古典落語ひとすじで人気も高いが、極度の女性恐怖があり、40歳になっても独身で母を困らせている。 - 林屋亭 どんつく(はやしやてい どんつく 星野源)
どん兵衛の弟子の一人。あまり目立つ方ではないが、周りに気を遣うことのできる穏やかな青年。 - 新宿流星会組長 (笑福亭鶴瓶)
昔気質のヤクザの組長。怒ると怖いが情に厚く涙もろい。どん兵衛とは学生時代からの友達だが、ちょっとした行き違いがあり、今は仲が悪い状態である。
作品概要
- 【脚本】宮藤官九郎
- 【演出】金子文紀、片山修、坪井敏雄
- 【出演】長瀬智也、岡田准一、西田敏行 ほか
- 【制作】TBS
- 【プロデューサー】磯山晶
- 【オープニング曲】クレイジーケンバンド「タイガー&ドラゴン」
- 【エンディング曲】V6「UTAO-UTAO」
- 【放送枠】TBS金曜ドラマ
- 【回数】11回
『タイガー&ドラゴン』の落語について記事を書きました。よろしければご覧ください。
『タイガー&ドラゴン』の口コミ
このドラマの口コミを探してみました。
タイガー&ドラゴン!三枚起請に始まり全6巻見終わった〜さすが宮藤官九郎!2回目だけどやっぱ凄いよ!面白い? pic.twitter.com/hwNV8bt001
— 喜楽嬉笑こころ晴天 (@cocoroseiten366) October 3, 2019
タイガー&ドラゴン面白くて3話くらい一気に見てしまった
— サキコ (@sakico_imago) September 30, 2019
2005年4~6月 タイガー&ドラゴン(TBSテレビ)林屋亭どんつく役を演じる。西田敏行さんが演じる「どん兵衛」の弟子で、ドラマの途中で二つ目に昇進した。源くんは「大好きなドラマです」と振り返っている。
— 星野源さん裏話bot (@gen3_ura874) October 6, 2019
「三枚起請の回」は、連続ドラマになる前、2005年1月に2時間の単発スペシャルドラマとして放送されたもの。ファンならぜひ観ておきたい!
全11話に加え、スペシャルドラマ「三枚起請の回」を収録したBlu-ray5枚組の「完全版」BOX。
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